新山恭子の気軽に心理学(5)
自分の人生をデザインする

新山 恭子

 前回、人生は、基本的に受身であると言いました。与えられた運命ではあるのですが、これからは、その運命を、いかにオリジナリティのあるものにするかが、自分らしく生きるに、つながっていきます。

 これまでは、親や、他の人の生き方、決まったパターンで暮らす選択が良しとされていました。一人一人、個性が違い、持って生まれた素質を生かすには、これまでのベルトコンベアー式人生ではなく、何かある度に、自分に問い、自分らしい答えを出し選択していく必要があります。大きな目標を掲げ、それに向かって、まっしぐらに突き進むやり方は、エネルギーを使う割に、余裕がなく、時間、空間を楽しめず、目標にたどり着いてみると、意外に求めていたものと違っていたりします。突き進む間に、チャンスがやって来ても、よそ見をするゆとりがなく、気付かなかったり、目標達成の為、エネルギーを全開にしているので、とても新しいチャンスに挑戦する気になれません。

 これからは、大きな目標に向かうのではなく、らせん状に、自分を掘り下げる様に、好きな事を、取りあえずやってみるという態度で、いろいろな事に関り、嫌になったら「やめ」と、気楽に楽しんでいく姿勢も必要でしょう。そうやってたどり着いた所が「本当の自分」という訳です。このやり方ですと、その過程で、チャンスが来た時,肩に力が入ってませんから、好奇心で、チャンスを、取り込めます。例え、そのチャンスを、やり抜く能力が足りなくとも、ハッタリをきかし、チャンスをつかまえた後で、関係の中から、能力を育てていけるのです。すべて準備がそろい、能力が出来た時に、チャンスがやってくるのではありません。いかにフットワーク良く、チャンスをつまみ、リラックスして、楽しめるかが、ポイントです。常に一生懸命な態度は、返って、チャンスを見逃します。普段自分を解放し、ここぞという時、集中力と洞察力を全開にして、自分らしい選択をしていきます。「自分らしい自分」にたどり着き、ふと振り返れば、人生の道程のあちこちに、キーパーソン・ポイントの星が輝いています。この星が織りなす星座こそ、その人その人の人生の星座だと、ユングは言っています。

 つい、私達は、何か新しい事に出会うと、世間の目や年齢、役割等を気にして、挑戦するのをためらいます。しかし、後半の人生こそ、新しい自分に出会えるチャンスがたくさんあります。それぞれの素敵な人生の星座を創っていきましょう。


 ★新山 恭子(にいやま・きょうこ)1948年(昭23)12月21日、東京都生まれ。東亜国内航空(現JAS)客室乗務員として勤務した後、秋山さと子氏に師事しユング心理学を研究。現在は産能大学経営開発本委嘱講師を務めるかたわら、ドリームコンサルタントとして講演、研修などで活躍。 


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